『改正高齢者雇用安定法の光と影』

『改正高齢者雇用安定法の光と影』

 

『改正高齢者雇用安定法の光と影』

 

1.高齢社会に不可欠な国の施策

 

 「元気な高齢者を活かしきる政策の必要性」と題してネット掲載されている記事は、まさに喫緊の課題を言い当てていて目を惹かれます。

 

 高齢化社会を既に飛び越えすっかり成熟した高齢社会の真っただ中にある現代においては今更の感がありますが、事実、活かしきれていないのが実態です。

 

 

2.改正高年齢雇用安定法の福音

 

 昨年4月の改正高齢者雇用安定法の施行によって、希望する者は60歳定年制でいったん正規雇用を終了しても継続して何らかの雇用形態で継続雇用することが企業に義務付けられました。このことは、生活するには何かと不足しがちな年金受給者である高齢者にとっていいことではあります。

 

 そもそも高齢社会を形作る高齢者は本当に元気で、特に60代は高齢者=“お年寄り”と呼ぶには忍びない時代ですから働く意欲を持つ者が増大している中にあっては、熟練した技術や高度なスキルを活用できるし、社会全体が活性化して好ましいことばかりの世の中になるでしょう。少子化による労働力確保にとっても高齢者は重要です。

 

 

3.改正高年齢雇用安定法のもう一つの顔

 

 しかしその一方で、リストラされた中高年者、病気で退職した者、起業したが軌道に乗らず再起を図ろうとする者など外部から高齢者の転職受入の門戸は、逆に更に狭まったということがいえます。

 

 加えて人件費削減といった観点から企業貢献度合いが比較的短い高齢者が採用枠から外されてしまうといった現象が出てきます。

 

 

4.重層的な国の施策を

 

 こういった環境を是正するためにも新規に高齢者を採用した企業への助成金支給、シルバー人材センターの優良職業紹介事業実施の解禁による積極的な高齢者雇用市場開拓への期待などは、高齢者の転職にとって好ましい環境改善への切り口の一つです。

 

 所詮営利目的である企業に高齢者雇用の協力を仰ぐ気持ちかあるならそうした甘えは一切止め、さらに政府による重層的なサポート態勢の充実が急務です。

 

 高齢者雇用安定法を改正したところで、それはある一面の雇用確保にしか寄与しないことを実感すべきです。



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